投与前及び投与中の注意事項
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本剤投与前及び投与中は下記に注意し、患者の観察を十分に行ってください。
デキサメタゾンによる前治療の実施を検討し、また、前投与を実施してください※。
※:デキサメタゾンは、本剤誘導性の炎症性サイトカインの放出を抑制することが示されています。
投与に際しては、デキサメタゾンの添付文書を熟読してください。
- デキサメタゾン前治療:
- 神経学的事象、サイトカイン放出症候群、及び腫瘍崩壊症候群の発現を軽減するため、骨髄中の白血病性芽球の割合が50%超、又は末梢血中の白血病性芽球数が15,000/μL以上の場合には、本剤による治療開始前にデキサメタゾンによる前治療の実施を検討してください。
- デキサメタゾン前投与:
- サイトカイン放出症候群の発現を軽減するため、すべての患者にデキサメタゾンによる前投与を行ってください。
〔参考〕海外第Ⅲ相比較対照臨床試験6)及び国内第Ⅰb/Ⅱ相臨床試験9)におけるデキサメタゾン*の投与方法
成人(18歳以上) | 小児(18歳未満) | |||
---|---|---|---|---|
対象 | 投与方法 | 対象 | 投与方法 | |
前治療 | 骨髄中の芽球の割合が50%超、又は1μLあたり15,000個以上の末梢血中芽球を有する患者には、必ず前治療を行うこと。 それ以外の患者も〔とりわけ乳酸脱水素酵素(LDH)により急速な疾患進行が示唆される、あるいは腫瘍量が多いことが示唆される場合〕投与を推奨する。 |
本剤による治療を開始する前に、1日あたり10mg/m2以下を投与する。最長5日間までとし、投与経路は静脈内投与が望ましい。 ただし、必要と判断した場合は1日最大量を24mgとする。 |
骨髄中の芽球の割合が50%超、又は1μLあたり15,000個以上の末梢血中芽球を有する患者には、必ず前治療を行うこと。 それ以外の患者も(とりわけLDHにより急速な疾患進行が示唆される、あるいは腫瘍量が多いことが示唆される場合)投与を推奨する。 |
本剤による治療を開始する前に、1日あたり10mg/m2以下を投与する。最長5日間までとし、投与経路は静脈内投与が望ましい。 ただし、必要と判断した場合は1日最大量を24mgとする。 |
前投与 | すべての患者で前投与を実施すること。 | 本剤の各サイクルの投与開始前1時間以内に20mgを静脈内投与する。 用量増量前1時間以内に20mgを静脈内投与する。 なお、本剤の投与中断後、投与を再開する場合も同様の前投与を行う。 |
すべての患者で前投与を実施すること。 |
|
機器の管理、及び副作用の対応を適切に実施してください。
本剤投与に使用する輸液ポンプなどの機器は、医療従事者が適切に管理してください。また、本剤投与時に発現が懸念されるサイトカイン放出症候群などの副作用に対し、迅速な対応が可能な体制下で投与を実施してください。
参考検査スケジュール
海外第Ⅲ相比較対照臨床試験6)では、以下のスケジュールで検査が実施されました(表3)。
表3海外第Ⅲ相比較対照臨床試験6)で実施された検査スケジュール
検査項目 | スクリーニング (21日以内) |
投与期間(治療サイクルごと) | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
1日目 | 2日目 | 3日目 | 8日目 | 15日目 | 治療サイクル終了 (29日目±8日) |
||
神経学的精密検査 | 〇 | 〇 | |||||
身体検査 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
バイタルサイン及び体温a | 〇 | 〇 | 〇 | ||||
髄腔内化学療法b | 〇 (10日以内) |
〇 | |||||
血液生化学検査 | 〇 (7日以内) |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
血液凝固検査c | 〇 | 〇 | |||||
血液分画検査 | 〇 (7日以内) |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
尿検査 | 〇 |
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こちらのページでは、抗悪性腫瘍剤/二重特異性抗体製剤ビーリンサイト(ブリナツモマブ)の投与前及び投与中の注意事項をお届けいたします。